コロナ禍で太った俺が、昼休み筋トレで立て直した話
妹に「お兄ちゃん太ったね笑」と言われた日から、3年ぶりにジムを再開し、退勤後ジムに挫折して、昼休み筋トレに行き着くまで。残業45時間/月のゲームプランナーが、自分の生活を組み直した記録です。
「お兄ちゃん太ったね笑」
妹にそう言われたのは、コロナの行動制限がようやくゆるんできた頃だった。 笑いながら言われたから、悪意はない。 でも、じわじわ刺さった。
これは、その一言から、3年ぶりにジムを再開して、退勤後ジムに失敗して、最終的に昼休み筋トレで生活を立て直すまでの話だ。
「お兄ちゃん太ったね笑」と妹に言われた日
その日のことは、よく覚えている。
数ヶ月後だったか、会社の人事の人にも言われた。 「ゲームプランナーらしくなったね笑」 これも、笑いながら。悪意はない。でも、こっちもじわっときた。
家に帰って、改めて鏡を見る。 お腹のラインが、学生時代と違う。あごの輪郭も違う。
学生時代は55kgだった。 それが、家の体重計に乗ると65kg。 気づけば10kg増えていた、というのが、家の数字としての事実だった。
コロナの3年で、何が起きていたか
俺はもともと、会社の別の階に入っているチェーンジムの会員だった。 会社から徒歩2分。学生時代に「遠いジムは続かない」と痛感していたから、近さで選んだ。
それを、コロナで休会した。2019年の秋から、約3年。
3年というのは、思っていたより長かった。 仕事は在宅と出社が混ざり、生活のリズムは何度も組み直し、その都度「トレーニング」だけが優先順位の下に落ちていった。 気づけば、家の体重計の数字も、鏡に映る体型も、学生時代と別物になっていた。
ランニングを始めて、半年でやめた
ジムに戻る前に、ランニングを試した。
理由は単純で、お金がかからないから。 休日の11時頃、近所の公園を週1回、走った。
これは、半年もたずにやめた。 理由はもっと単純で、雨が降るとやめるから。 雨の日の翌週も「先週やってないし、まあいいか」になり、3週空くと、もう走れない。
「週1回・休日の朝」は、サボる理由が日常に紛れ込みすぎていた。 平日の流れの中に組み込まれていない運動は、社会人には脆い。 これは後で、昼休み筋トレに切り替えてから、はっきり納得した。
「男性更年期障害」という言葉に出会った夜
ランニングが続かないあいだ、いろいろ調べていた。 そこで出会ったのが、「男性更年期障害」という言葉だった。
症状のリストを見て、背筋が冷えた。
- 集中力の低下
- 気力のなさ
- 体重増加
- 性機能の低下
全部、自分のことだった。
「男性ホルモン≒テストステロン(やる気・集中力・筋肉に関わる)」が落ちている可能性がある、と書いてあった。 それが本当に自分に当てはまるかは、医者じゃないからわからない。 でも、仮にそうだとしたら、納得することが多すぎた。
「疲れているだけ」と思っていたものが、実は「ちゃんと体を動かさなかった3年」の結果かもしれない。 そう仮定したとき、ジムを再開しよう、と思えた。
ジムを再開した、最初の数字は16.0%だった
2022年10月26日。 コロナで休会していたジムを、3年ぶりに再開した。
その日、再開と同時に体組成計にも乗った。 体重59.7kg、体脂肪率16.0%。 1週間後の11月2日、16.4%。これが、自分の記録の中で最高値になる。
「最高値」と書くと聞こえがいいが、要は一番太っていた、ということだ。 3年間の結果が、ようやく数字になった瞬間でもあった。
ここから、絞っていく時間が始まる。 ただし、最初の半年は、何度もつまずいた。
退勤後ジムが、続かなかった
最初は、退勤後にジムに通った。 22時に退勤、22時半にジム、終わって0時帰宅。
これが続かなかった。
理由は、サボりたくなったから、ではない。 可処分時間がごっそり取られている感覚があったから、だ。
平日の夜の自由時間がゼロになる。 帰ってからご飯を食べてシャワーを浴びると、もう寝る時間。 平日に「自分の時間」が一切ない、という状態が3週間続いて、4週目には足が向かなくなった。
これは、意志が弱かった、という話じゃない。 残業45時間で働く社会人にとって、退勤後ジムは生活設計として無理がある、という話だ。 そう割り切ったほうが、次が見えた。
昼休みに切り替えた日
2022年末から2023年初頭の、ある日のことだった。 正確な日付は覚えていない。 ただ、昼休みに、なんとなく思った。
「ジムが徒歩2分なら、昼休みでも行けるんじゃないか」
その日、昼休みに行った。 着替えて、軽く体を動かして、シャワーを浴びて、戻ってきた。 午後の業務に、思ったより普通に戻れた。
ここから、生活が変わり始めた。
- 朝の自由時間が戻った(昼にやるから、朝はゆっくりできる)
- 夜の自由時間が戻った(退勤後はそのまま家に帰れる)
- 平日に「自分の時間」がある状態が、3年ぶりに戻った
退勤後ジムが奪っていたのは、体力じゃなくて、時間の主導権だった。 昼休みに動かすと、それが戻ってくる。
サボったんじゃなくて、組み直した
「昼休みに筋トレ」と聞くと、変な使い方に思える人もいると思う。 俺も最初はそう思った。
でも、半年もたつと、これは妥協じゃなく「組み直し」だと気づいた。
退勤後ジムは、社会人の標準的な時間設計にハマる人もいる。 でも、残業45時間で働く側にとっては、その標準が無理を生んでいた。 だったら、自分の生活に合う時間にずらして、組み直せばいい。 それだけのことだった。
その後、3年ほどかけて、体脂肪率は少しずつ動いた。 最低で8.0%まで落とし、戻して、今は14.0%前後で安定している。 その話は、別の記事で書く。
ここで言いたいのは、立て直しのスタートは、昼休みという、誰もが持っている時間枠を、自分のために組み直したことだった、ということだ。
「お兄ちゃん太ったね笑」と言われたあの日から、ここまで来るのに、ずいぶん遠回りした。 ランニングで挫折して、退勤後ジムで挫折して、ようやく自分の生活に合う時間を見つけた。 遠回りした分、これだけは言える。
楽な道を探していたんじゃない。 生活を、自分の側に取り戻していた。
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同じような働き方の人が、たぶんこの先にいる。 退勤後ジムが続かなくても、それは弱さじゃない。 生活の設計が、自分に合っていなかっただけだ。
組み直せば、たいてい、立て直せる。 その入口の一つが、昼休みだった、というだけの話だ。
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